名にしおはば逢坂山のさねかづら人に知られでくるよしもがな
名にしおはば逢坂山のさねかづら人に知られでくるよしもがな

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このたびはぬさもとりあへず手向山紅葉のにしき神のまにまに
このたびはぬさもとりあへず手向山紅葉のにしき神のまにまに

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月みれば千々に物こそ悲しけれ我が身ひとつの秋にはあらねど
月みれば千々に物こそ悲しけれ我が身ひとつの秋にはあらねど

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吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ
吹くからに秋の草木のしをるればむべ山風を嵐といふらむ

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今こむと言ひしばかりに長月の有明の月を待ちいでつるかな
今こむと言ひしばかりに長月の有明の月を待ちいでつるかな

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わびぬれば今はた同じ難波なるみをつくしてもあはむとぞ思ふ
わびぬれば今はた同じ難波なるみをつくしてもあはむとぞ思ふ

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難波潟みじかき葦のふしの間もあはでこの世を過ぐしてよとや
難波潟みじかき葦のふしの間もあはでこの世を過ぐしてよとや

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住の江の岸による波よるさへや夢の通ひ路人めよくらむ
住の江の岸による波よるさへや夢の通ひ路人めよくらむ

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ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは
ちはやぶる神代もきかず竜田川からくれなゐに水くくるとは

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立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かば今帰り来む
立ち別れいなばの山の峰に生ふるまつとし聞かば今帰り来む

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君がため春の野に出でて若菜つむわが衣手に雪はふりつつ
君がため春の野に出でて若菜つむわが衣手に雪はふりつつ

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陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにしわれならなくに
陸奥のしのぶもぢずり誰ゆゑに乱れそめにしわれならなくに

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つくばねの峰より落つるみなの川こひぞつもりて淵となりぬる
つくばねの峰より落つるみなの川こひぞつもりて淵となりぬる

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天つ風雲のかよひ路吹きとぢよをとめの姿しばしとどめむ
天つ風雲のかよひ路吹きとぢよをとめの姿しばしとどめむ

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わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよあまのつり舟
わたの原八十島かけて漕ぎ出でぬと人には告げよあまのつり舟

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これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬもあふ坂の関
これやこの行くも帰るも別れては知るも知らぬもあふ坂の関

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花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに
花の色はうつりにけりないたづらにわが身世にふるながめせしまに

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わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり
わが庵は都のたつみしかぞすむ世をうぢ山と人はいふなり

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天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも
天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも

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かささぎの渡せる橋におく霜の白きを見れば夜ぞふけにける
かささぎの渡せる橋におく霜の白きを見れば夜ぞふけにける

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